英語学習は集団塾VS個別塾VS家庭教師?

子供の英語学習は集団塾、個別塾、家庭教師、どれがオススメ?

このページでは、子どもの英語学習を支援する場所として、個人塾と団体塾、あるいは家庭教師による指導のどれがおすすめ出来る方法なのか、それぞれの特長を挙げて紹介をしたいと思います。

別ページで「おすすめ出来る英語教室の見極め方」というコンテンツを書いたときにもお伝えしたのですが、子供の性格や英語レベルによって、おすすめできる英語学習の方法は異なります。

小学生・中学生の子どもたちであれば、なおさらそれぞれの子供の個性に合わせた選択が必要になると思います。



ですから、やみくもに「お友達に、ここが良いって聞いたから」という理由だけで塾や英会話スクールを選ばず、各塾や教室の特性を知った上で、あとは実際に教室訪問をして雰囲気をつかんでから入会を決めることをお勧めします!

 

  1. 集団塾のメリットとデメリット

  2. 個人塾のメリットとデメリット

  3. 家庭教師のメリットとデメリット

  4. まとめ

   

おすすめ英語教室の見分け方

   

1.集団塾のメリットとデメリット

団体・集団塾の最大のメリットは、同じ目標に向かっているライバルともいうべき子供がたくさんいる、ということです。

「生徒が多くて、うちの子はついていけないのでは?」

「内気なタイプだから、質問もできないし、面倒も見てもらえないのでは?」

・・・といった保護者の声を聞くこともあります。

でも、面倒を見てもらうことも大事なのですが、子どもが内発的動機を一番発揮するのは、実は、

「あの子に負けたくない!」

という思いや、

「部活で大変なのに、あの子はいつも宿題をしっかりやっている」

といった、同じ境遇にある周りの子供からの刺激です。

残念ながら、違う立場にいる保護者の方の「勉強しなさい!」は、まったく響きませんよね(笑)。

 

団体塾はそこを売りにしているわけですから、先生と生徒の一体感も生まれやすく、一度軌道に乗れば、今まで見なかったような潜在能力を発揮することが期待できます。

クラスが複数ある場合などは、「あの子が上のクラスにいるからがんばりたい」などと自発的に勉強するようにもなります。

通っている子どもが多い分、情報量も豊富に持っているのも強みで、特に進路指導などは安心です。

 

また、指導料の面でも、集団指導ということで個人塾・家庭教師と比べたときには一番安いのもメリットです。

個人塾でも最近では、安価を打ち出して1教科〇円~!などと宣伝をしているケースもありますが、一見では安そうに思えても、季節講習の費用は倍以上ということがほとんどですし、その他テキスト代や特別講習代など集団塾では無料でサービスをしているような内容も、一つ一つ別料金ということが多いです。


個人塾の場合、最終的な年間支出が集団塾の倍以上かかってくるというケースも珍しくありません。

 

集団塾は、このように友達との競争意識・仲間意識を得られる点や、コスト面ではメリットがあります。

 

しかし、集団塾で学べる英語は、英語は英語でもいわゆるひと昔前の「文法英語」「英語テストの点数対策」には強いのですが、話す・書くの能力を伸ばす技術には長けていません。

 

2020年からの英語教育改革では、読む・聞くに加えて話す・書くの能力も重視されるようになってきたのですが、集団塾ではこうした分野を伸ばすということについては素人で、指導者もいなくて困っているというのが実情です。

近年ではそうした分野をカバーするために、塾でもオンラインやIT技術を活用しての英語学習が一部取り入れられていますが、これらはいわば塾単体では英語の4技能を伸ばすリソースがないために、この分野を外注(オンライン学習など)に出しているということになります。

 

ちょうど、大学入試でも、リソース不足のために英語の検定試験については外部試験を導入しよう!!ということで準備不足のままに導入が決まり、その後の「身の丈発言」をきっかけに延期になったという事件がありましたが、それと同じような状況が小学生・中学生向けの塾でも行われているということです。

 

また、英語学習内容という以外でも、団体塾には不安な点があります。

 

それは、子供にとって、塾が学習の場ではなく友達に会うのが目的になってしまうケースがあるということです。

特に男の子は注意が必要! 

一人だといい子なのに、友達とツルむと途端に悪さをするという男の子、居ますよねー。

塾が居心地の良い場所になるのは良いことなのですが、夜に友達と会えるというのは、一定のリスクもはらんでいます。

親御さんは、お子さんの性格を見て、ちょっと危険だな、と思ったら要注意です。

宿題もしないで、塾の前後にバタバタと友達のものを写させてもらっていた、とか塾にいる時間よりもそのあとの友達とおしゃべりの時間の方が長い・・・・なんていうケースも想定されます。

 

また、団体塾が向いているという判断をした場合であっても、1点だけ注意をしたいことがあります。

それは、団体塾は子供にとっては、入塾したては結構つらいということです。

団体塾は、たいていが学校よりも先取りの学習をしています。

そのため、周りが先に進んでいて、追いつくのが苦しい場合があります。

ついていけずに、子供が劣等感を感じてしまうこともありますので特にプライドの高いお子さんの場合には入塾後しばらくはそうした精神面でのサポートが必要です!


競争心が強い、精神力はある方だ、というお子さんには団体塾は向いているでしょう。

 

2.個人塾のメリットとデメリット

個人塾はマンツーマン、もしくは先生1人に対して生徒2人、という形態が多いです。

マンツーマンの場合には、家庭教師と同じような形態になりますが、子どもが塾に足を運んで授業を受けることになりますから、生徒側に移動が生じます。

ただ、塾という勉強できる環境が整った場所での学習になりますので、家での勉強とのメリハリをつけることができます。

集中力が続かない子には家庭教師よりも良いと思います。

 

集団塾と違った大きなメリットとして、科目選択の融通が利く、という特徴を持っていることです。

苦手な科目だけを受講することで、余計なコストをかけずに済みますし、ある期間だけ、短期集中でその科目だけを特訓して、苦手を克服することも可能です。

 

特に、小学校・中学校の英語は、子どもによって理解度や能力にかなり大きな差があります。

年齢相応、ということが比較的少ない教科ですので、できる子供はどんどん難しい長文を取り入れて英語力を伸ばしていくことが出来るし、英語に苦手意識を持っている子どもにはゆっくりと丁寧に文法解説をしてあげたり、基礎的な英文を繰り返しパターンプラクティスで覚えさせていくことが出来ます。

良い先生にあたれば、劇的に成績や英語力をアップさせることができるという可能性があるというのが個別指導です。これは家庭教師指導でも同じです。

 

個別塾の特長としてはさらに、多くの個人塾では自習室を備えているため、そこを自由に使うことができるというメリットもあります。

塾生は、先生の手が空いていれば自習の時間であっても質問をすることができ、その場で問題解決ができたりもします。

 

また、個人塾の良いところは、多くの団体塾が夕方~夜間に授業を展開しているのに対し、個人塾は15時頃~22時頃の間で各自の希望したコマに授業を受けられるという点も挙げられます。

部活やほかの習い事等との両立もしやすいし、早めの時間に学習ができるのであれば夜ご飯は家族で一緒に食べることも出来ます。

 

個人塾のデメリットとしては、やはり一番は費用が掛かるという点でしょう。

団体塾に比べて1.5倍~2.5倍ぐらいかかると思った方が良いです。

 

また、費用が上がる割には、指導の中心はアルバイト(多くは大学生)が担当しているケースがほとんどです。

社員や準社員が指導をしている団体塾に比べて、どうしても真剣さに欠けてしまうために、子どもの大切な受験に向けて先生方の指導や熱意に物足りなさを感じてしまうケースもあると思います。

家庭教師と違って、先生もコロコロ変わりがちですので、余計に受験前などは不安になることもあるでしょう。

 

その他、個別指導という特性からどうしても成績上位者よりは中位以下の子どもが通うケースが多く、高みを目指したい子供へのケアやサポートという点では団体塾に劣ることがありますので、そこも注意が必要です。

 

このように、個別塾は自分のペースで勉強したい、でも、家では集中できない、という子どもに向いています。

 

 

3.家庭教師のメリットとデメリット

家庭教師の最大のメリットは、その名の通り家庭に教師がやってくるため、学習者は家から出る必要がないということです。

これは、「安心」と「時間」を同時に得られるということです。

 

そして基本的にはマンツーマンでの指導になりますから、その子に合った速度で、その子に合った内容を学ぶことができます。

先生を独占できるため、料金は多少高めになりますが、個人塾と同じく、良い先生に当たれば子供に合わせた指導により、子どもの英語力を飛躍的に伸ばすことが出来るでしょう。


個別塾と違って、担当の教師は年間を通じて固定されますので、より子供のことを長期的な視野で見て子供を伸ばすためのカリキュラムを組んでくれるはずです。

講師の、子どもに対する責任感やコミット力についても個別塾よりも高いことが多いでしょう。

 

子どもにぴったり合わせて指導をしてくれますので、一般よりもすごく英語力がある子供や、その逆の場合には家庭教師という選択が良いと思います。

 

一方、家庭教師のデメリットは、復習がおろそかになりがちだということです。

先生が帰った後、もしくはオフラインのときは自習になりますから、自力で努力することが必要です。

わからないことがあった場合に、すぐに頼ることができないという難点もあります。

 

また、情報量の面でも、塾に比べて希薄なことが多いために、特に中学受験・高校受験などに向けては家庭教師だけでは不安ということはあるかと思います。

 

また、個別塾と違って講師がコロコロ変わることがない、というのはメリットでもありますが、一方であまり子供に合わない講師が担当になった場合にはデメリットにもなってしまいます。

家庭教師という学習方法を選択する場合には、特に子どもと先生との相性をよく見極める必要があると思います。

 

このように、家庭教師は自分のペースで勉強したい、英語能力が飛びぬけている、移動時間がもったいない、という方に向いています。

 

 

4.まとめ

 

今まで書いてきたように、団体塾(集団塾)、個人塾、家庭教師には共通項もありますが、それぞれに異なる特徴があります。


うちの子供にはどの形態が一番合うのか。
これは、一番そばでお子さんを見ている保護者の方が一番正しい判断ができるはずです。


集団塾に行くと集団塾のメリットを、個人塾に行くと個人塾のメリットを声を大にして説明しているはずです。

ですが、メリットがあればデメリットもあるのが道理です。

お子さんの性格や特性を見たうえで、うちの子にはどの学習方法が合っているのか、ということを考えて適切に子どもの選択を導いてあげて欲しいと思います。

 

多くの塾や教室、家庭教師の場合には派遣センターなどでは無料体験などのサービスを行っています。

そこをうまく利用して、あせらずに吟味することをお勧めします。


より子供に合った学習方法を選択することによって、子どもが最大限の効果が発揮でき、将来の選択肢を少しでも増やすことができれば、よいですね。